- 「回遊動線」を取り入れるか迷っている
- 何となく回遊動線にあこがれがある
回遊動線ってかっこいいし便利そうで、なんか採用したくなるんだよね〜!
わかる!でも理由なくつくると失敗するかもだよ!
回遊動線は根強い人気がある間取りですが、「人気だから」という理由で採用するなら、一度考えてみてほしいのです。
もしかしたら、回遊動線をつく“らない”方が、生活が快適になるかもしれません。
この記事では、次のことを解説します。
あなたの家にホントに回遊動線が必要か、つくるならどこの部屋に回遊動線をつくるか、これらを決める材料にしてくださいね。
“便利な”回遊動線をつくろうね!
回遊動線ってそもそも何?
そもそも回遊動線とはどんなものか、確認しておきましょう。
「回遊」の意味は、「=ぐるぐる回る」こと。
ぐるっと一周できるようになっているのが、回遊動線の特徴♩
部屋から部屋が輪のようにつながっていて、ぐるぐると回遊できる間取りのこと
回遊動線のメリット
回遊動線のメリットは、こちらの2つ。
- 各部屋への移動が早くなる
- 家が広く感じられる
各部屋への移動が早くなる
回遊動線のある間取りでは、各部屋への移動が早くなります。
部屋から部屋へショートカットできるので、生活が便利に。
よく採用されている回遊動線は、次のとおり。↓
- キッチン→ランドリールームをつなぐ
-
- キッチンで料理をしながら、同時並行で洗濯物を片付けられる
- 玄関→お風呂をつなぐ
-
- 外から帰ってきて、すぐにお風呂に入れる
家事に追われて忙しい毎日を送っている人や、効率的に家事をこなしたい人には嬉しいですよね。
家事の効率が上がれば、ういた時間でまったりできる…♩
家が広く感じられる
回遊動線があると、ぐるぐると家の中を回れます。
行き止まりがなくなると、家がオープンな空間になり、広く感じられるようになります。
通り抜けできるのは気持ちいい♩
わが家は小さい子どもがいるので、回遊動線をぐるぐる走り回って遊んでいます。
行き止まりがなくなるのは、子どもたちにとっても嬉しいポイントのようです。
回遊動線のデメリット
回遊動線は便利だし気持ちいいし、やっぱり魅力的だよね
でも実は、デメリットもあるんだよ!
生活を便利にする回遊動線ですが、注意しなくてはならないデメリットがあります。
回遊動線のデメリットは次の2つ。
- 収納スペースが減る
- 落ち着かない空間になるかもしれない
収納スペースが減る
一つ目のデメリットは、収納スペースが減ること。
回遊動線をつくると、通路(廊下)が増えます。
通路が増えるということは、収納棚をつけたり収納家具を置いたりするスペースが減る……。
通路に収納をつくることもできますが、そうすると今度は部屋が狭くなってしまいます。
落ち着かない空間になるかもしれない
各部屋にアクセスしやすいなるのは、つまり「部屋の入口が2ヶ所になる」ということ。
入り口が多いと、オープンな部屋になるので、落ち着かない空間になるかもしれません。
プライバシーを重視したい部屋、例えば、
- 服を脱いだり着たりする脱衣所
- 着替えをするウォークインクローゼット
- まったり過ごす寝室
これらの部屋に回遊動線をつくると、リラックスできない空間になる可能性があります。
人が入ってくると思うと、何となく落ち着かないことあるよね…
マイホームなのに、リラックスしにくいのはイヤだね・・
ー 回遊動線のメリット・デメリット ー
回遊動線はあなたにとって必要?
回遊動線のメリット・デメリットを考えた上で、あなたにとって必要か考えていきます。
回遊動線をつくるべきかどうか、これは、人によって違います。
どこにつくるとよいかも、人によって違う……
回遊動線をつくることで、便利になる人もいれば、マイナスになってしまう人もいるということ・・・。
あなたにとって便利になるかどうかは、次の3つで変わります。
- 暮らし方
- 家の広さ
- 収納したいモノの量
ポイント① 暮らし方
家事を効率的にこなしたいのか、奥まった落ち着く空間にしたいのか。どんな暮らしをしたいかで回遊動線の必要性は変わってきます。
「料理をしながら洗濯も同時並行でやりたい」「帰宅したらすぐお風呂に入れるようにしたい」
こんな感じで具体的に「したい暮らし」があるなら、回遊動線はつくるべき!
回遊動線の場所ごとの、便利になること一覧をご覧ください。↓
よく採用される回遊動線 | 便利になること |
---|---|
【キッチン→脱衣所】 | 料理をしながら洗濯できる |
【脱衣所→ウォークインクローゼット→リビング】 | 洗濯ものを片付けやすくでき、着替えやすくできる |
【玄関→洗面所】 | 帰宅後すぐ手洗いできる |
【玄関→お風呂】 | 汚れて帰ってきた子どものために |
【玄関→パントリー→キッチン】 | 買ってきた食材をすぐにしまえる |
【玄関→クローゼット→洗面所】 | 着替えてすぐ出かけられる |
【パントリー→キッチン→リビング】 | パントリーにアクセスしやすい |
【寝室→トイレ】 | 夜間のトイレや介護で使いやすい |
【寝室→ウォークインクローゼット】 | 起きてすぐ着替えられる |
採用すれば「落ち着かない」「収納が減る」デメリットが出てきます。
でもそれよりも、ショートカットできる便利さを優先したいなら、あなたに合った回遊動線がつくれそうですよね。
わが家は、この中の【パントリー→キッチン→リビング】の回遊動線を採用したよ!満足度は100点!
▼わが家がどうやって回遊動線を決めたかはこちら↓
ポイント② 家の広さ
床面積に余裕がない住宅で、回遊動線を無理につくってしまうと、窮屈な空間になってしまう可能性があります。
人が一人通るためには、
- 最低でも600mm
- 二人ですれ違うなら1200mmのすき間が必要。
モノをもって通るなら、さらにもう少し余裕がほしいところです。
狭い通路を無理やりつくって、使い勝手が悪くなっては、本末転倒……。
今住んでいる家で実際の長さを測りながら通路の幅をイメージしておきましょう。
ポイント③ 収納したいモノの量
回遊動線をつくると、壁だった場所が通路になり、収納スペースが減ります。
回遊動線によって便利にショートカットできても、収納が足りないのでは悲しい・・・。
回遊動線をつくったときに、十分な収納量が確保できているか、しっかり確認しておきましょう。
収納スペースの十分な量は、各家庭の生活スタイルによって違うし、同居する人数の変化によっても変わります。
今住んでいる家の収納を測って、あなたの家に必要な収納量を事前に調べておくのがよいです。
わが家はこんな感じで収納量が十分かを考えました。↓
- 今住んでいる家の収納の寸法を測る
- 計画中のマイホームの収納の寸法と比べる
- 将来のことを考えながら、十分な収納量があるかを確認
収納量が足りなさそうなら、回遊動線よりも収納を優先した方が満足度は上がるはず。
十分な収納量の確保ができてから、回遊動線を考えましょう。
収納量の確認は大変だけど、満足いく家にするにはとっっっても大事だよー!
めんどうだけど、がんばろうっ!
まとめ:回遊できる間取りは、自分にとって必要かを考えよう
回遊動線のメリットとデメリットを確認しておきます。
- 各部屋への移動が早くなる
- 家が広く感じられる
- 収納スペースが減る
- 落ち着かない空間になる可能性がある
回遊動線は部屋にアクセスしやすくなり、生活が便利になる反面、
壁がなくなることで、収納スペースが減ったり落ち着かない空間になったりします。
だからこそ回遊動線をつくるときは、よく考えた方がいいというわけです。
場合によっては、家の耐震能力が下がったり、家の坪数が余計に増えてコストが上がったりすることもあります。
回遊動線をつくるなら、あなたが便利にしたいことはどんなことかを考えておきましょう。
よく採用される回遊動線 | 便利になること |
---|---|
【キッチン→脱衣所】 | 料理をしながら洗濯できる |
【脱衣所→ウォークインクローゼット→リビング】 | 洗濯ものを片付けやすくでき、着替えやすくできる |
【玄関→洗面所】 | 帰宅後すぐ手洗いできる |
【玄関→お風呂】 | 汚れて帰ってきた子どものために |
【玄関→パントリー→キッチン】 | 買ってきた食材をすぐにしまえる |
【玄関→クローゼット→洗面所】 | 着替えてすぐ出かけられる |
【パントリー→キッチン→リビング】 | パントリーにアクセスしやすい |
【寝室→トイレ】 | 夜間のトイレや介護で使いやすい |
【寝室→ウォークインクローゼット】 | 起きてすぐ着替えられる |
自分の暮らしに合う回遊動線は、ホントに便利です。
暮らし方や家の広さ、収納量を考えながら、回遊動線を検討してみてくださいね。
あなたにぴったりの回遊動線ができることを願ってるよ